以下、目次となります。
がん保険について
生涯で何らかのがんになる確率は、男性63%、女性47%となっています。これを年齢別にみると、現在20歳の人が40歳までにがんと診断される確率は、男性では125人に1人、女性では50人に1人です。
さらに年齢が高くなると、50歳までには男性は50人に1人、女性は20人に1人、60歳までになると男性は13人に1人、女性は10人に1人とリスクは高くなってきます。
がん保険への加入の有無については、基本的には医療保険の考え方に準じますが、どうしても心配な方や、不安な方は、加入しておいたほうがいいかと思います。その場合は保険料負担もあるので、入院給付金や手術給付金等保障内容の十分な検討が必要だと思います。
傷病手当金でまかなえないために入る保険
両保険とも、病気やケガで長時間働けなくなった場合の「生活費」をサポートする保険ですが、保険の仕組みは、病気やケガで働けなくなって「所得」が減ってしまった時に、その減少を保険から受け取るもので、保険金額は契約時に定め、月額10万円、15万円など月単位で支払われます。
両保険の主な違いは、就業不能保険では保険期間が55歳~70歳前後のうち5年刻みで設定され、保険金の受取期間は保険期間中が一般的で、所得補償保険は保険期間が1年、5年、受取期間は最長2年間が一般的です。
いずれがいいかについては、短期間だけ収入減少を防ぎたい場合は、保険期間が1年や5年とされる所得補償保険が向いているし、働いている期間はずっと収入減少のリスクに備えたい場合は、就業不能保険が向いているといえます。
保険はどこを重要視したらいい?
私たちの身の回りには、大きく分けると、3つの不安(リスク)があるといわれています。
それは、「万一への不安」「病気・ケガへの不安」「老後の不安」です。
「万一への不安」というのは、一家の働き手に不測の事態が発生した場合に、残された家族の生活費を、例えば、月々の生活費、住居費、教育費等をどのようにカバーするかという問題です。
「病気・ケガへの不安」は、急に入院等が発生した場合に、入院費等の直接的な出費のほかに、退院後の生活費、貯蓄の減少、収入の減少等も重くのしかかってきます。
「老後の不安」は、退職後の生活を公的年金等でカバーできるか、不足する資金を準備できるか等です。
これらをカバーするのに、「保険」が重要な役割を持ちますが、何が必要な保険かをよく見極めることが大事です。
繰り返しになりますが、保険の重要度は、次の2点で考えたらいいのではないかと考えます。
・ 万が一の時の経済的ダメージが大きく、貯蓄ではカバーできない
・ 公的保障、企業保障等でカバーできない支出
◎万が一の時に経済的ダメージが大きいもの
経済的ダメージの大きさを大きい順に表すと、概ね次の通り考えられます。
事 項 | 対応する保険 |
死亡 | 生命保険(終身、定期、収入保障等) |
働けなくなる | 就業不能保険、所得補償保険 |
病気やケガの治療費 | 医療保険、がん保険 |
年金不足 | 個人年金保険 |
介護費用 | 介護保険 |
- この記事でのポイント
・がん保険への加入の有無については、院給付金や手術給付金等保障内容の十分な検討が必要。
・就業不能保険、所得補償保険とは病気やケガで長時間働けなくなった場合の「生活費」をサポートする保険
・「不安」「病気・ケガへの不安」「老後の不安」。これらをカバーするのに、「保険」が重要な役割を持つ。
・「保険」は、何が必要な保険かをよく見極めることが大事。